フースタ繁盛ゼミ2月度レポート 中編 ーダンダダン酒場井石氏、田中氏ー

こんにちは!

デザイン営業部の酒井です。

前編を更新して以降、お話しが途切れてしまい失礼いたしました。

3月7日には3月度のフースタ繁盛ゼミも開催されますので、

本日、明日と2月度の振り返りを更新していきます!


今回はダンダダン酒場を運営する株式会社NATTY SWANKYの代表取締役 井石裕二氏と取締役副社長 田中竜也氏の講演内容を公開します。


株式会社NATTY SWANKYの代表取締役 井石裕二氏 & 取締役副社長 田中竜也氏

井石氏と田中氏は共に1974年生まれ。高校卒業後、ラーメン店で修行していた田中氏のお店の常連客が井石氏だった。そこで2人が出会い、いつしか酒を飲み交わす仲に。

2001年8月、田中氏が26歳のときにラーメン店を創業。その際に井石氏も出資し、2人して飲食店を立ち上げることになる。井石氏は大学中退後、サラリーマン生活。副業でラーメン店を始める形となった。

2年後の2003年、共に28歳になったとき、今度は井石氏が新店舗のダイニングバー「スタボン」をオープン。その後、ラーメン店、バルを増店する。

2011年1月、調布商店街に「ダンダダン酒場」をオープン。

8坪18席で初月630万を売るおばけ繁盛店としてデビュー。その後、京王線沿線を中心に順調に出店を重ね、現在は都心山手線メガ駅にも進出、

現在52店舗(FC16店舗含む)を展開している。



株式会社NATTY SWANKYといえば、外食アワード2017を受賞し「働きがいのある会社」ランキングの中規模部門でも25位にランクインする話題の会社。そんな飲食店を経営する二人にも、かつては10年間役員報酬が30万という時代も経験しているという。

そんな流れを断ち切るため、2人それぞれが人と業態にまつわるキーワードを100個出して、1ヶ月10時間以上かけて会社の理念を作った。

株式会社NATTY SWANKYの企業理念

【街に永く愛される 粋で鯔背な店作り

 期待以上が当たり前 それが我達の心意気】

本当大切なものは人であり、それは従業員でありお客様だ。では、どうあるべきなのか、どういう人と働きたいのかを「5つの心」としてまとめて大事にしてきた。この5つの心を大事にするために何度も社内で抜き打ちテストをし、白紙の紙に「5つの心」を書き出して句読点の位置まで細かくチェック。そこまで徹底するのは、「それくらい覚えてもらえないと、仕事に生きないから」。どうしたらアルバイトスタッフにまで思いが浸透するかを探り、なるべくシンプルに、やることを少なくした。テスト以外にも親友社員研修や突然の質問、評価制度などを利用して浸透させる仕組みを作っている。


数々の取り組み例がある中で、幾つかの事例を取り上げる。

例えば「明るく前向き」ということを実行するために、ネガティブワードを発せずにいかに働くかを見せていく。人だからネガティブな思いが湧くことはあるにしても、それを発したところで人を幸せにはしない。ますは元気な挨拶の徹底をしていくなどを実行できるように促していくのだ。6階層のレベルに合わせた研修をしている。


NATTY AWARDというイベントを開催し、成果発表をしたり、年に1回3日間、「最強店舗」を運営する。ここにはダンダダン酒場のあるべき姿を体現できる選りすぐりメンバーを集めて営業し、今の店に活かしてもらえるような場作りも4年連続で開催してきた。

社員・アルバイトを含めた800人をつなげる工夫としては、「トークノート」というアプリを導入している。社員からも好評で、全800人へ一斉に連絡をすることができる。社内報や日本酒のチームを作って、役職関係なく、「どうせやるなら日本一を!」という思いで作成をしている。


感謝を形にする取り組みとして、大忘年会を行っている。

クラブを貸し切りみんなで楽しむ場であり、特にアルバイトさんたちに感謝を伝える場。イベントの景品には「社長、副社長二人とお食事券」などもあり、このお食事券が人気にもなっている。


正月出社はサービス業では当たり前になりつつあるが、多くの日本人にとって特別な日である。そんな日に出社してくれる社員にはお年玉を配ったり、店で誰より大変な思いをして働いてくれる店長にはやめてほしくない。そんな思いもあって、2年働いてくれたらこの店長金属手当も支給されるという。


教育面からは、学長がいて充実の社内研修制度がある。

例えばTHP48というプロジェクト。これは「3年間で48人の店長を排出する!」というための制度。この研修は毎週火曜日に行われる。他にもアルバイト社員向けの研修として、本社で開催される3時間の講習を2会必ず受講してから店で働くシステムになっている。

「高卒だからこそ、本から学ぶことの大切さを感じる。」そう語る田中氏から毎回でる課題図書を、読んで感想文を送ると3,000円もらえるという、飲食店としては一風変わった仕組みも盛り込まれている。


共感にまつわる取り組みは、誕生日を祝うことや、農業体験、お店への入魂作業など。

お店への入魂作業とは、自分たちでペンキを使ってお店の壁に書き入魂していく。体験だけれど楽しく、お店への愛着も湧いていく。


町のイベントに参加をしたり、復興支援でギョウザを送ったり、賞与はなんと全員同額!というのも特徴的な取り組みだ。賞与が同額なのは、みんなでやっているということを伝えるためなのだ。




株式会社NATTY SWANKYの3つのこだわり

メニューを変えない

商品のブラッシュアップは常にしているが、おすすめ商品を作ったり新商品を入れることはしていない。それは、その前にやれることが沢山あるからだ。自分たちを振り返り、足元を見つめ直し、個人が成長するためにやらないことを決める。お客様からも新メニュー希望のお声をいただくこともあるが、新メニュー追加に頼らない店にするために自分たちエオ磨く。


販促に頼らない

販促を行うのは原則オープン時のみで、クーポンも作らない。

格を下げない。


その街で永く愛される

10年、20年、30年続く店にしたい。だからこそ、魂の入ったメニューで挑む。

月に1店舗のペースで増やしているが、これは街で永く愛されるいい店を作るのに良いスピードであると同時に限界でもあると感じている。1年半かけて低迷店を立て直していた時期もあるが、3年後にはFCも含めて100店舗ほどにしていきたい。また、上場についてはいつでも上場できるような体制の整った会社でありたい。




第二部の講演内容まとめでした。

次回はギョウザマニア天野氏と、株式会社NATTY SWANKY井石氏、田中氏への会場からのQ&Aコーナーです。

お楽しみに!



山翠舎のブログ

山翠舎の舞台裏ブログです。古木を使ったお店づくりのお話や、開店までのドキュメント、会社内のさまざまな動きなどを綴っています。

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