こんにちは!
デザイン営業部の酒井です。
東京ビックサイトにて開催される講演会の中から、参加させていただいた講演会のレポートを掲載します。
まず第一弾は森ビル株式会社 執行役員 営業本部 商業施設事業部 統括部長の
栗原弘一氏の講演「GINZA SIX~東京の新たな磁力〜」のご紹介!
(写真はGINZA SIX公式HPより引用)
○ギンザシックスへのアクセスに対する取り組み
ギンザシックスは銀座で1番の床面積をもつ商業施設。
銀座は昨今多くの外国人観光客も訪れる人気の観光スポットです。大型観光バスも多数銀座に集まり、観光バスの路駐が問題都なっていました。
そのため銀座シックスには3~4観光バスを無料で止めることができるスペースを確保。
バスベイのすぐそばにツーリストセンターを設置することで、観光客も使いやすい仕様になっています。
また、来月中旬には銀座線からの地下通路が開通予定。
雨の日でも電車を降りてから濡れずにギンザシックスに訪れることができるようになります!
○
○高い質の追求
ギンザシックスを実現させるにあたり、20名の専門家を集めて勉強会を行ってきました。
その中で特に議論を重ねたキーワドが3つ。「銀座らしさ」「グローバル」「想定外」。例えば適当な格好ではなくおめかしをして銀座に行く、そんな感覚や、コンテンツ、プロダクト、サービスなど世界に通よするもの・しているものを揃え、「日本の商業施設はどこも一緒」と思われるようなお店の配置や施設内容ではなく、お客様に「そうきたか!」と思わせることができるようにと仕掛けています。
世界中がベンチマークにするような、「Life At Its Best(最高に満たされたくらし)」を提案するような施設をコンセプトに空間はもちろんテナントも集め、共有します。
「世界が次に望むものを」スローガンに、社会をリードするような生活の本質を大切にする新たなバランスを感じてもらえる、人生を豊かにする場に。
241のテナントのうち、121がブランドのフラッグシップショップ。これは、どこよりも早く新しい商品が並び質の良いサービスでもてなすことができるように、ギンザシックスの要望に応えてくれる施設を優先的に取り込んでいった結果です。特に中央通りに面する1Fの6つのショップはフラッグシップショップでないと入れない、という制限をつけています。日本最大級の店舗35店、ギンザ初出店の店舗83店、日本初出店35店…などなど、こだわりの店が集います。各店舗にもギンザシックスのコンセプトに則り応えてくれています。例えば蔦屋書店では日本一アートなブックストアに。
よく来てくださる方に新しい視点を持ってもらえるようにと館内には3箇所のポップアップショップを設置。
3箇所ともエレベーター動線のすぐそばに置き、多くの方の目に止まるような工夫を凝らしています。
○日本一アートな商業施設に
森ビルといえば六本木の森美術館など、アートとの関わりも多い企業。ギンザシックスは多くのアーティストが関わっています。
中心の吹き抜けには草間彌生のオリジナルアート作品。
インテリアデザイナーのグエナエル・ニコルが「中にいる女性の顔が一番綺麗に見えるような演出」までこだわって作り込んだと言います。
ダブルリングの動線で、隣の店とはスキップレイアウトにすることで次の店も少し見えて興味が湧いたりワクワクできるような動線にしています。
また、外側と内側の円の繋ぎの動線としてフォーカスポイントとなる吹き抜けを作り、デジタルサイレージやグリーンの感性を刺激するアートを取り込んでいます。
その他にもギンザシックスのオリジナルアプリの導入や、年間300万以上のお買い上げのある方対象のプレミアムラウンジなども設置され、おきゃくさまやメディアからたくさんの注目を集めることができました。
○小売の今とこれから
20代から60代という幅広い世代が訪れ森ビルの中でも高い購買価格のお客様が来店するというギンザシックス。小売の床面積はバブルの頃と比較して1.4倍に増えています。東京や大阪での消費額は変わらないものの、それ以外の地域では消費額が減少。アパレルの売り上げが低迷していることからギンザシックスではアパレルの比率を下げ、食やライフスタイル、家具や家事に関する商品を増やしています。
また、世界からくる観光客は国内の商業施設だけではなく世界と比較します。商業施設だけではなく地域や町と連携する必要性があります。
消費者は「自分の価値に基づいたライフ(人間・人生)づくり」に関心がある。それを継続してサポートすることに価値を見出すとともに、店と店、お客様とお客様、店と社会がつながる未来が必要ではないか。その仕掛けをディベロッパーや商業施設こそが促す場となる。創意工夫をして生活水準を引き上げ、磁力を上げていきたい。
そんなお話しで講演が締めくくられました。
○おわりに
『もの』から『こと』の消費に移っているとよく言われますが、その次には何が来るのか?自分でもわかりません。意見や思いのある方は是非聞かせていただきたいです。」
ここまでの分析を持ってしても、そう謙虚に会場へ呼びかける栗原氏の言葉は、ギンザシックスのみならず日本の未来を担う人物としての日々の思考を垣間見たようでした。
自分たちは、日本は、世界は何を求めているのか?他人事でなく等身大で一人ひとりが
発想することで、多くの人の求める必要なもの・ことが豊かになるのでは。そんな期待が持てるような講演でした。
あらためてGINZA SIXを訪れた時、アートを楽しみながら自分の感性を研ぎ澄ませ、
自分の軸で未来を想像するのも楽しみ方の一つかもしれません。
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